米連邦準備制度理事会(FRB)は3月17〜18日に金融政策を決定する連邦公開市場委員会(FOMC)を開催します。市場参加者の92%以上が政策金利(3.50〜3.75%)の据え置きを予想しており、注目は金利の水準よりも「今後の見通し」にシフトしています。イランとの軍事衝突が引き起こした原油高が新たなインフレ圧力となるなか、2026年中の利下げシナリオに黄信号が点灯しています。
背景:2025年の3回利下げから一転、慎重姿勢へ
FRBは2025年に計3回の利下げを実施しましたが、2026年1月の会合では据え置きを選択しました。現在、コアPCE(個人消費支出デフレーター、FRBが重視するインフレ指標)は3.1%と、目標の2%を依然上回っています。労働市場はやや軟化しつつも底堅く、FRBが急いで動く必要性は乏しい状況です。
今回の会合の最大の注目点
今回の会合は年4回実施される「経済見通しの更新」が含まれるため、特に重要です。各委員が適切だと考える政策金利の水準を示す「ドットプロット(点グラフ)」も公表されます。イランとの衝突後にエネルギーコストが上昇しており、委員らが年内利下げ回数の見通しを下方修正する可能性があります。パウエル議長は18日午後2時30分(米東部時間)の記者会見で詳細を説明する予定です。
今後の見通し
3月11日公表の2月CPI(消費者物価指数)は前年比+2.4%・月次+0.3%でした。ただし同データの集計期間はイラン戦争開始(2月28日)より前であり、エネルギー価格の急騰は3月以降のCPIに反映される見通しです。この点でFRBの利下げ議論はさらに遠のく可能性があります。市場では「2026年中に1〜2回の小幅利下げ」という予想が残ってはいますが、原油価格の動向次第では「年内利下げなし」もあり得るとの見方も出始めています。
まとめ:ドットプロットが示す「利下げの道筋」が今後の金融市場を左右する重要な指針となるため、18日のパウエル議長会見から目が離せません。
出典:
FRB – FOMC Calendars
CNBC – Markets Hopes for Fed Rate Cuts Rapidly Fading (2026/03/12)
CNBC – CPI Inflation Report February 2026 (2026/03/11)
Market Minute – Fed’s Mixed Signal: Core PCE Sticky at 3.1% (2026/03/13)
Photo: Isaac Lind / Unsplash



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