IMF(国際通貨基金)は4月1日、米国との年次協議(第4条協議)の結果を公表し、持続的な財政赤字と政府債務の膨張に強い懸念を示した。米経済の底堅さを認めつつも、金融政策の手詰まり感を浮き彫りにした内容だ。
財政赤字はGDP比7%超が続く見通し
IMFの試算では、2025年度の連邦財政赤字はGDP(国内総生産)比5.9%で、今後も7〜7.5%の高水準が続く見通しだ。政府債務は2031年までにGDP比140%を超える軌道にあり、ベッセント財務長官が掲げる目標の2倍以上の赤字が続くことになる。2026年のGDP成長率は2.4%と堅調な予測ではあるが、エネルギー価格の上昇がコアインフレに波及するリスクを踏まえ、IMF理事会は「2026年中の利下げ余地はほとんどない」と明言した。
雇用減速と関税リスク
雇用市場も変調の兆しを見せている。雇用の伸びはパンデミック前の5年間の半分以下のペースに減速しているが、失業率は4%前後で安定する見込みだ。関税による実効税率は7〜8.5%に落ち着くと予測される一方、貿易摩擦が企業の設備投資を萎縮させるリスクも指摘された。
まとめ:財政赤字の是正と利下げの余地──米国経済は「成長はしているが、政策の自由度は狭まっている」という難しい局面にある。
出典:
IMF – Article IV Consultation with the United States
InvestingLive – IMF sees US growth at 2.4%
IEU Monitoring – IMF: U.S. growth resilient, but fiscal risks cloud outlook
Photo: Avinash Kumar / Unsplash


