キューバ政府は4月3日、2,010人の囚人に恩赦を与え釈放すると発表した。聖週間(イースター前の週)に合わせた「人道的措置」と説明しているが、背景にはトランプ政権による石油封鎖など厳しい対キューバ圧力がある。
釈放対象は女性・高齢者・若年者──殺人犯などは除外
政府発表によれば、釈放対象には外国人、女性、高齢者、若年者が含まれ、刑期の大部分を終え、獄中での行状が良好であることなどが基準となった。一方で殺人、性犯罪、薬物関連犯罪、窃盗などで有罪判決を受けた者は対象外とされている。
人権団体は「政治犯は含まれていない」と批判
しかし人権団体は即座に批判の声を上げた。反体制派指導者のマヌエル・クエスタ・モルーア氏は「政治犯の釈放ではなく、一般囚人への人道的措置として提示されている」と指摘。人権擁護団体「プリズナーズ・ディフェンデッド」によれば、キューバには2月時点で1,214人の政治犯が収容されているとされ、今回の釈放にこうした人々が含まれている証拠はないという。
今回は2026年に入って2度目の大規模釈放で、約10年ぶりの規模となる。3月にはバチカンへの「善意の表れ」として51人が釈放されていた。発表と同時期に、ロシアがキューバへの石油タンカー第2便の派遣を表明しており、トランプ大統領が事実上の石油封鎖を一部緩和した直後のタイミングだった。
まとめ:大量恩赦の裏には米国の圧力とロシアの支援という大国間の駆け引きがあり、キューバの人権状況が本質的に改善されたかは依然として疑問が残る。
出典:
NPR – Cuba releasing 2,010 prisoners as the US pressures the island’s government
Al Jazeera – Cuba pardons more than 2,000 prisoners amid US pressure
NPR Illinois – Cuba releasing 2,010 prisoners
Photo: Manuel González Asturias, SJ / Unsplash


