TSMC、第1四半期売上が35%急増──AI半導体需要で過去最高更新へ

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世界最大の半導体受託製造企業である台湾積体電路製造(TSMC)は、本日4月16日に2026年第1四半期決算を発表する。同社は既に暫定売上高を公表しており、前年同期比35%増の1兆1,300億新台湾ドル(約357.6億ドル)と、市場予想を上回る記録的な水準となる見通しだ。AIチップ需要の爆発的拡大が、TSMCを名実ともに「世界の半導体工場」へと押し上げている。

アナリスト予想EPSは3.29ドル、前年比55%増

アナリスト予想はさらに強気だ。ザックスのコンセンサスEPS(1株当たり利益)は3.29ドルで、前年同期比55.2%増の大幅な伸びが見込まれている。同社は過去4四半期連続で市場予想を上回っており、平均サプライズ幅は8.1%。ウェッドブッシュのアナリストは、3月売上高が前年比45%増に跳ね上がったことを指摘し、「最大顧客のエヌビディアとアップルにとっても強気材料だ」と分析している。

2026年設備投資520〜560億ドル、AI向け先端プロセスに集中

最大の成長ドライバーはAI向け先端ロジックだ。TSMC経営陣は、AI関連売上高が2024年から2029年にかけて年平均成長率(CAGR)50%超で拡大すると見込んでいる。この需要に応えるため、同社は2026年の設備投資を520〜560億ドルに引き上げる計画で、2025年の409億ドルから大幅増額となる。投資の大半は3ナノメートル・2ナノメートルといった最先端プロセスに振り向けられる。

MATCH法案と米中摩擦が逆風、株価変動幅±5%織り込み

一方、リスクも顕在化している。米議会では「MATCH法案」が審議入りし、オランダASMLを含む半導体製造装置の中国向け輸出規制がさらに強化される可能性がある。TSMC自身も中国向け売上へのエクスポージャーを抱えており、米中摩擦が製造・サプライチェーンに及ぼす影響が懸念される。オプション市場では決算発表後の株価変動幅が±5%前後と織り込まれており、機関投資家の警戒感も高い。

まとめ:AI投資ブームの「本丸」であるTSMCの業績は、半導体セクター全体の試金石といえます。米市場の寄付き前に公表される詳細数値と2026年設備投資計画に、世界中の市場参加者が注目しているのではないでしょうか。


出典:
TSMC – 2026 Q1 Quarterly Results
CNBC – TSMC posts 35% jump in revenue
Barchart – Every AI Chip Runs Through TSMC

Photo: Jonas Svidras / Unsplash

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