国際オリンピック委員会(IOC)は3月26日、2028年ロサンゼルス夏季五輪から女子種目への参加資格に遺伝子検査を義務付ける新方針を発表した。事実上、トランスジェンダー女性選手の女子種目への参加を禁止する内容であり、国際スポーツ界に大きな波紋を広げている。
SRY遺伝子スクリーニングを一回限り実施
新方針では、唾液・頬の粘膜・血液サンプルによる一回限りのSRY遺伝子スクリーニングを実施し、SRY遺伝子が陰性の選手のみが女子種目に出場できる。ただし、完全型アンドロゲン不応症(CAIS)など、テストステロンによる競技上の優位性がないと認められる性分化疾患を持つ選手には例外が設けられている。
科学者・人権団体から反発も
この決定に対し、人権団体からは強い反発が出ている。1990年にSRY遺伝子を発見したアンドリュー・シンクレア博士自身が「SRY遺伝子の有無だけで生物学的性別を判定することは適切ではない」と公に反対を表明している。一方、女子スポーツの公平性を重視する立場からは支持の声も上がっている。
まとめ:科学と人権、そして競技の公平性が交差するこの問題は、2028年に向けてさらに議論が白熱しそうだ。
出典:
TIME – Olympics Committee Bans Transgender Athletes From Women’s Events
NPR – The Olympic committee bans trans athletes from women’s events
IOC Official – New Policy on the Protection of the Female Category
Photo: Chen Liu / Unsplash


