「解放の日」から1年──トランプ大統領、医薬品に100%関税を新設

国際ニュース

トランプ大統領は4月2日、自ら「解放の日(リベレーション・デー)」と名付けた大規模関税措置の1周年に合わせ、特許医薬品の原材料・製品に100%の関税を課す新たな大統領令に署名した。あわせて鉄鋼・アルミニウム・銅製品への関税も50%に引き上げた。

最高裁の違憲判断を経て新たな関税

1年前のこの日、トランプ大統領はホワイトハウスのローズガーデンで「国家非常事態」を宣言し、ほぼ全世界からの輸入品に10%以上の関税を課す異例の措置を発動した。しかし今年2月、連邦最高裁判所がIEEPA(国際緊急経済権限法)に基づく関税を違憲と判断。政府には徴収済みの約1,660億ドルの返還計画策定が命じられた。

1年間の経済的インパクト

1年間の経済への影響は複雑だ。関税収入は1,510億ドルと前年同期の約4倍に膨らんだが、製造業の雇用は発動前から8万9,000人減少した。タックス・ファウンデーションのエリカ・ヨーク氏は「関税は50回以上変更され、企業が計画を立てることは不可能だった」と指摘する。平均関税率は現在約10%で、ピーク時の半分だが、昨年初めの4倍の水準にある。

2026年の中間選挙を控え、民主党は関税が米国の家計に1世帯あたり約2,500ドルの追加負担を強いていると批判している。一方、5月にはEUとメルコスール(南米共同市場)の自由貿易協定が発効予定で、世界の貿易構図は大きく変わりつつある。

まとめ:「解放の日」から1年、関税政策は法的挫折と経済的混乱を経て新たな局面に入った──世界の通商秩序の再編はまだ始まったばかりだ。


出典:
NPR – Have Trump’s tariffs worked?
Asia Times – Liberation Day tariffs one year on
Spectrum News – Trump adds fresh tariffs one year after Liberation Day

Photo: Matt Benson / Unsplash

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