TSMC、4-6月期が過去最高益──売上36%増もAI投資拡大で株安

テクノロジー

半導体受託生産で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が、2026年4-6月期に過去最高の売上高と純利益を記録しました。AI(人工知能)向けチップ需要が業績を押し上げた一方、設備投資の大幅な上積みが市場に警戒感を広げ、株価は下落しました。AI投資の「持続力」が改めて問われています。

売上高は前年比33.7%増

TSMCが16日に発表した4-6月期決算は、売上高が米ドル換算で402億ドルと前年同期比33.7%増、純利益は前年同期比77.4%増と大きく伸びました。粗利益率は67.7%、営業利益率は60.3%と高水準を維持し、AI向けや先端プロセスの半導体需要が業績を牽引したことが鮮明になりました。

設備投資の上積みに警戒感

好決算にもかかわらず、市場の反応は限定的でした。同社が2026年通期の設備投資見通しを従来の520億〜560億ドルから600億〜640億ドルへと引き上げたことが、投資家の間でAI関連支出の過熱への懸念を呼んだためです。TSMC株の下落を引き金に、半導体株全体が売られました。

ナスダックは1.47%安

この結果、16日の米市場ではハイテク株中心のナスダック総合指数が1.47%安と大きく下げ、S&P500種株価指数も0.51%下落して7,533.77で引けました。堅調な決算が相次いだにもかかわらず、半導体セクターの売りが相場全体の重しとなった形です。

日本への影響

TSMCの動向は、日本の半導体関連産業に直接的な影響を及ぼします。同社は熊本県に工場を展開し、日本の装置・材料メーカーとも深い取引関係にあります。設備投資の拡大は、東京エレクトロンやアドバンテスト、信越化学工業といった製造装置・材料大手にとって追い風となり、これらの銘柄は日経平均への寄与度も高いため、相場全体を左右する存在です。

一方で、TSMCの好決算が「AI投資の過熱」への警戒として受け止められ、半導体株が売られた点は見逃せません。日本市場でも半導体関連株は上昇を牽引してきただけに、米国発の調整が波及すれば日経平均が下押しされる可能性があります。日本の個人投資家の間でも半導体関連の投資信託やETFは人気が高く、こうした銘柄に資産を集中させている場合は値動きが大きくなりやすい点に注意が必要です。AI需要の実力と投資の回収時期を冷静に見極める姿勢が、いま求められます。

まとめ:過去最高益でも株価は下がるという、AI相場の難しさが表れました。日本の読者も、半導体株の値動きに目を配りたいところです。


出典:
TechPowerUp – TSMC Reports Record Q2 2026 Earning Results
CNBC – Stock market today live updates
Yahoo Finance – TSMC Q2 Earnings

Photo: Brecht Corbeel / Unsplash

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