アップルとインテル提携──米国でチップ製造、18A-P採用へ

テクノロジー

米アップルと半導体大手インテルが、米国内でのチップ設計・製造で提携する。長年TSMC(台湾積体電路製造)に生産を頼ってきたアップルが、調達先の分散へと動き出した形だ。インテル株は過去最高値を更新し、復活の象徴として市場の熱い視線を集めている。

トランプ大統領が提携を発表

両社の予備合意は2026年5月8日に伝えられ、トランプ米大統領が6月18日に自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で提携を発表した。アップルはインテルの最新製造技術「18A-P」を使うが、対象は当面、主力ではない普及価格帯のチップに限られる。最先端のフラッグシップ向けは引き続きTSMCが9割超を担う見通しだ。

インテル株は過去最高値、年初来260%高

市場の反応は熱狂的だった。インテル株は6月18日に過去最高値となる135.32ドルを付け、一日で10%超上昇した。年初来の上昇率はおよそ260%に達し、経営再建中だった同社の劇的な復活を印象づけた。

技術面でも前進が続く。インテルは6月16日にハワイ・ホノルルで開かれた半導体学会「VLSIシンポジウム」で、アップル向けに想定される「18A-P」の試験生産(リスク生産)を開始したと発表した。基本の18Aに比べ、同じ消費電力で9%高い性能を実現するという。背景には、2026年に約5,000億ドル規模へ急拡大するとされるAIチップ市場の存在がある。

日本への影響

アップルとインテルの提携は、日本の半導体産業にとって見過ごせない動きだ。TSMCへの一極集中が和らげば、熊本に進出したTSMC工場に部材や装置を供給する東京エレクトロンやレーザーテック、信越化学工業など日本企業の取引構造にも中長期で影響が及ぶ。米国回帰の流れが強まれば、世界の生産拠点をめぐる競争が一段と激しくなる。

投資家にとっては、半導体関連株の物色対象が広がる契機となる。これまでエヌビディアやTSMCに集中していたマネーが、復活したインテルや関連する装置・素材メーカーへ分散する可能性がある。新NISA(少額投資非課税制度)で半導体関連のファンドや個別株を保有する個人は、AIブームの恩恵が特定企業に偏らず広がりつつある点を踏まえ、分散投資の視点を改めて意識することが求められます。

まとめ:アップルとインテルの提携は半導体の勢力図を塗り替える節目であり、日本の読者も国内関連企業への波及に注目してみてはいかがでしょうか。


出典:
Yahoo Finance – Trump says Apple, Intel to partner on US chips
MacRumors – Apple-Intel preliminary chip deal
Tech Times – Apple and Intel to Build Chips in US
Deloitte – 2026 Semiconductor Industry Outlook

Photo: Akshat Sharma / Unsplash

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