米国・イスラエルとイランの軍事衝突が長期化するなか、原油価格が急騰し、米国株式市場は3週連続で下落しました。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート、米国産原油の指標価格)先物は一時1バレル=約120ドルまで急上昇し、1970年代に世界経済を苦しめたスタグフレーション(インフレと景気停滞が同時に起きる現象)の再来を警戒する声が高まっています。
背景:ホルムズ海峡閉鎖が引き金に
イランによる商業船舶への攻撃とホルムズ海峡(世界の原油輸送量の約20%が通過する要衝)の閉鎖が相場を直撃し、WTI原油先物は3月13日時点で1バレル=98.71ドルで取引を終えました。需給ひっ迫への懸念から投機的な買いも加わり、一時は心理的節目の100ドルを突破する場面もありました。
株式市場への影響
S&P500指数は週間で1.6%下落し、6,632.19で週を終えました。年初来高値から約5%低い水準で、過去約1年で初めての3週連続安です。ナスダック(米ハイテク株中心の株価指数)は週間1.26%下落し、主要3指数がそろって3週連続安となりました。投資家心理の悪化を示すVIX(ボラティリティ指数、別名「恐怖指数」)は30を超えて推移しました。
今後の見通し
米投資銀行ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)は、原油高が米GDP(国内総生産)を押し下げるリスクを警告しています。エネルギーコストの上昇はインフレを再燃させる一方で景気を冷やす恐れがあり、3月17〜18日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)の判断にも影響を与えるとみられます。
まとめ:地政学リスクと原油価格の行方が、米国経済の「軟着陸」シナリオを揺るがす最大の変数となっています。
出典:
CNBC – Stock Market Live Updates (2026/03/12)
CNBC – Iran Oil Shock vs 1970s Stagflation
Wikipedia – 2026 Strait of Hormuz crisis
T. Rowe Price – Global Markets Weekly Update
Photo: Nick Chong / Unsplash


コメント