米株式市場では、今週マイクロソフト、メタ、アップル、アマゾンの決算発表が相次ぎ、投資家の視線が集中しています。マイクロソフトとメタが7月29日、アップルとアマゾンが30日にそれぞれ発表を予定しています。焦点は、巨額のAI投資が実際に利益へと結びついているかどうかです。
アルファベット決算で一変したムード
決算の口火を切ったアルファベット(グーグルの親会社)が設備投資を最大2050億ドル(約30兆円)まで引き上げる見通しを示し、上場以来初めてフリーキャッシュフロー(自由に使える現金)がマイナスに転じたことで、市場のムードは一変しました。投資家は「増収だけでは物足りない」との姿勢を強め、AI投資の巨額さに見合うリターンを厳しく問い始めています。
マイクロソフトはクラウドが試金石
なかでもマイクロソフトは、クラウド事業「Azure(アジュール)」の成長率が試金石となります。会社側は為替の影響を除いたベースで39〜40%の成長を見込んでおり、市場では36%を超えられるかが「合格ライン」と意識されています。クラウドの伸びがAIの需要拡大を映しているかどうかに、注目が集まります。
メタ・アップル・アマゾンの焦点
一方のメタは、市場が売上高602億2000万ドル(約9兆円)、1株利益7.14ドルを見込んでいます。同社は15四半期連続で売上高の市場予想を上回ってきた実績があり、AI関連の設備投資見通しをどう示すかが焦点です。アップルは端末の粗利益率、アマゾンはクラウド「AWS」の営業利益が、それぞれの評価を左右します。
日本への影響
米ハイテク大手の決算は、日本のAI関連銘柄や半導体株の値動きを大きく左右します。各社が設備投資の拡大姿勢を維持すれば、AI向けデータセンター需要が続き、東京エレクトロンやアドバンテスト、SCREENホールディングスといった半導体製造装置メーカーへの追い風となります。ソフトバンクグループもAI投資を積極化させているだけに、米国勢の決算内容は国内の投資家にとって重要な手がかりです。
もっとも、投資が利益に結びついていないと市場が判断すれば、失望売りが日本市場にも波及しかねません。アルファベットの決算後に見られたように、増収でも株価が下がる展開になれば、日経平均のハイテク株にも重しがかかります。円相場も、米金利や米株の動向を映して神経質に振れやすく、外国株や投資信託を保有する家庭は、決算発表の前後で相場が大きく動く可能性に留意しておくことが求められます。
まとめ:AI投資が利益に結びつくかどうかは、日本の半導体株と投資家心理を左右する分かれ目です。今週の決算ラッシュを、冷静に見極めていきましょう。
出典:
Fortune – Big Tech earnings slam into a market in revolt over AI spending
Tech Times – Big Tech Earnings Week
Yahoo Finance / Zacks – Big Tech Earnings Preview
Photo: Frolicsome Fairy / Unsplash


