韓国サムスン電子(Samsung Electronics)の最大労働組合と経営陣の賃金交渉が決裂し、5月21日から6月7日までの18日間にわたる大規模ストライキが現実味を帯びている。組合員約7万3,000人のうち、3万~4万人が参加する見通しだ。
争点は賞与上限の撤廃
組合側は営業利益の15%を従業員賞与として配分し、雇用契約に明記することを要求している。背景には、AI(人工知能)向けHBM(広帯域メモリ)の好調でメモリ半導体部門が記録的な利益を上げる一方、ロジック・ファウンドリ部門は赤字が続いており、部門間の報酬格差への不満がある。経営側は「業界最高水準の報酬」を主張するが、恒久的な上限撤廃には応じていない。
日損7億ドルの衝撃
ソウル大学のソン・ホンジェ教授は、工場停止による損失を1日あたり約1兆ウォン(約7億ドル)と試算する。4月に実施された1日限定のストライキでは、メモリ工場の夜間シフト生産量が18%減少し、ファウンドリ部門では58%の生産低下が確認された。
韓国の韓悳洙(ハン・ドクス)首相は緊急会議を招集し、政府調停による解決を目指しているが、交渉再開の見通しは立っていない。
まとめ:世界のメモリ半導体供給に直結する問題であり、AI関連企業やデータセンター事業者への影響が懸念されます。
出典:
Tom’s Hardware – Samsung’s last-ditch union talks collapse
Bloomberg – Samsung Labor Talks Collapse as Risks to Chip Supplies Rise
The Korea Herald – Samsung, union enter last-ditch talks ahead of strike


