米労働省が8月7日、7月の雇用統計を発表します。市場は非農業部門の就業者数が約10万人増えると見込んでおり、失業率は4.2%で横ばいと予想されています。低迷した6月から持ち直すかどうかが、9月の利下げ観測を左右する重要な節目となります。
あす発表、非農業部門雇用者数に注目
発表されるのは、米労働省労働統計局(BLS)による「雇用統計(Employment Situation)」で、日本時間8月7日夜、米東部時間の午前8時30分に公表されます。市場が最も注目するのは非農業部門雇用者数(NFP)で、企業や政府がどれだけ雇用を増やしたかを示す指標です。金融情報会社ファクトセットがまとめた市場予想の中心は、約10万人増となっています。
低迷した6月から持ち直せるか
前月の6月は就業者数の増加がわずか5万7,000人にとどまり、市場予想の11万人を大きく下回りました。5月分も12万9,000人へと下方修正されており、労働市場の減速が鮮明になっています。7月にこの流れが底打ちし、10万人台へ回復できるかが焦点です。
利下げ観測を左右する節目
失業率は6月と同じ4.2%で横ばいとの見方が多い一方、一部の予測機関は4.3%への上昇を見込んでいます。平均時給は前月比0.3%増と、賃金の伸びは底堅く推移する見通しです。雇用が予想を下回れば、米連邦準備制度理事会(FRB、米国の中央銀行)による利下げ観測が一段と強まります。次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)は9月16日に予定されており、今回の統計はその判断材料として重みを増しています。
日本への影響
米雇用統計は、日本の投資家や家計にとっても見逃せない指標です。結果が市場予想を下回れば、FRBの早期利下げ観測が強まり、日米の金利差縮小を意識した円買い・ドル売りが進みやすくなります。逆に雇用が堅調なら利下げ期待が後退し、円安・ドル高が進む可能性があります。輸入物価を通じて食品やエネルギー価格に跳ね返るため、家計の負担感にも直結する話です。
日経平均株価にとっても、米国の景気減速懸念は重荷になりかねません。トヨタ自動車やソニーグループなど輸出企業の業績は為替に敏感で、急な円高が進めば採算悪化の懸念が高まります。日銀の追加利上げ判断も米国の景気動向に左右されるため、投資家は発表当日の値動きだけでなく、その後のFRBの姿勢まで見据えて備えておく必要があります。
まとめ:あすの雇用統計は9月利下げの試金石です。円相場や日経平均への波及に注意しながら、結果を冷静に見極めていきましょう。
出典:
Morningstar – July Jobs Report to Show Moderate Hiring Bounce
Continuum Economics – Preview: Due August 7 – U.S. July Employment
Kiplinger – What to Look Out for in Economic Data This Week (August 3-7)
Photo: LinkedIn Sales Solutions / Unsplash


