原油112ドル突破──イラク不可抗力宣言とクウェート製油所攻撃

市場

原油価格が3月20日、1バレル=112ドルを突破した。イラク政府が外資系企業の運営する全油田に不可抗力(フォースマジュール)を宣言し、クウェートではイランの無人機(ドローン)攻撃により主要製油所が炎上した。中東の原油供給網が複合的な打撃を受けている。

イラク、原油生産70%減──南部港湾からの輸出が停止

イラクのハヤン・アブデルガニ石油相は、ホルムズ海峡の航行停止により南部港湾からの輸出が事実上不可能になったと説明。バスラ石油会社の原油生産量は日量330万バレルから90万バレルへと急減した。原油収入が国家歳入の90%以上を占めるイラクにとって、財政への打撃は深刻だ。

クウェート・アル・アハマディ製油所にドローン攻撃

一方、クウェートでは同日、アル・アハマディ製油所がドローン攻撃を受け複数のユニットで火災が発生した。同製油所は日量約73万バレルの処理能力を持つ中東有数の施設で、イランによる湾岸アラブ諸国への攻撃拡大の一環とされている。UAE・バーレーン・英国・フランス・ドイツの5カ国はイランの民間インフラへの攻撃を共同で非難する声明を発表した。

ブレント原油先物は前日比3.26%高の112.19ドル、WTI(米国産標準油種)は2.27%高の98.32ドルで取引を終えた。エネルギー市場の混乱は世界経済全体に波及しており、今後の展開に注視が必要だ。


まとめ:中東の原油供給リスクが日々拡大しており、エネルギー価格の高騰が長期化する懸念が強まっている。


出典:
U.S. News – Iraq Declares Force Majeure on Foreign-Operated Oilfields
Gulf News – Kuwait Petroleum Corporation Reports Drone Attacks
Al Jazeera – Kuwait oil refinery hit again

Photo: Jim Witkowski / Unsplash

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