グーグル、原発含む359万kW電力を調達──AIデータセンター向け

ビジネス

米グーグルは10月6日、電力大手コンステレーション・エナジーから総出力3,590メガワット(約359万キロワット)の電力を調達する大型契約を結んだと発表しました。このうち約4分の1は原子力発電で、11基の原子炉の出力増強などで賄われます。急拡大するAIデータセンターの電力需要に対応する狙いです。

原発の20年契約も

契約には、890メガワット分の原子力発電を20年にわたって購入する長期契約(PPA=電力販売契約)が含まれます。PPAとは、電力の買い手と売り手が価格と期間をあらかじめ取り決める契約で、長期にわたる安定した電力供給を確保する手段として使われます。電力の供給開始は2028年からの予定です。

AIが電力を「大食い」する時代

生成AIの急速な普及で、AIの計算を担うデータセンターは膨大な電力を消費するようになりました。グーグルやマイクロソフトといった巨大IT企業は、安定して大量の電力を確保するため、原子力発電に熱い視線を注いでいます。発電時に温室効果ガスを出さない原発は、各社が掲げる脱炭素目標とも両立しやすいとされます。

電力確保が競争力を左右

AIの性能は計算を行うデータセンターの規模に左右され、その規模はどれだけ電力を確保できるかにかかっています。今や電力をおさえること自体が、IT大手の競争力を決める重要な要素になりつつあります。

日本への影響

この動きは、日本のエネルギー政策と産業界にも重要な示唆を与えます。日本でもAIの普及に伴ってデータセンターの新設が相次いでおり、経済産業省は電力需要が今後大きく増えると見込んでいます。米IT大手が原子力に回帰する流れは、東日本大震災以降に原発の再稼働を慎重に進めてきた日本にとって、エネルギー政策を改めて考える材料となります。安定した大量の電力を確保できなければ、日本国内へのデータセンター誘致やAI産業の育成で後れを取りかねません。電力需要の急増は電気料金の上昇圧力ともなり、家庭や企業の負担増につながる恐れがあります。一方で、発電設備や送電網を手がける日立製作所や三菱重工業といった日本企業にとっては、世界的な電力インフラ投資の拡大が新たな事業機会となります。個人にとっても、将来の電気代やエネルギーのあり方を考えるうえで、こうした海外の動きから目を離せません。

まとめ:AIの進化は、電力という足元の課題とも深く結びついています。便利さの裏側にあるエネルギーの問題にも、関心を持ち続けたいですね。


出典:
Reuters – Google enters massive 3.6 GW power deal with Constellation Energy

Photo: Brecht Corbeel / Unsplash

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