バークシャー株が逆行高──バフェット退任後の高値に

市場

米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いてきた投資会社バークシャー・ハサウェイの株価が、10月16日に市場全体の下落に逆らって上昇しました。クラスA株は約79万8000ドルで引け、バフェット氏がCEO退任を表明して以来の高い水準を回復しました。AI関連株が調整するなか、「地味で堅実」な銘柄へ資金が回帰する動きが鮮明になっています。

市場下落に逆らう「逆行高」

10月16日の米株式市場は幅広い銘柄が売られるなか、バークシャー株は1%超上昇しました。クラスA株は約79万8000ドル、クラスB株は約532ドルで引け、いずれも過去最高値をわずか1.4%ほど下回る水準まで戻しました。前週には10営業日連続高という2018年1月以来の記録的な上昇局面もあり、投資家の関心を集めています。

脱・ハイテクの資金移動

上昇の背景には、割高感が意識されるAI・ハイテク株から、業績が安定した「オールドエコノミー」企業へ資金を移す動きがあります。高止まりする短期金利は、約3600億ドルにのぼるバークシャーの手元資金の運用益を押し上げます。さらに、ハリケーン被害が少なかったことで保険事業の採算が改善し、保有するシェブロン株やコカ・コーラ株がそろって最高値を付けたことも追い風となりました。

バフェット後の体制に注目

バフェット氏は9月に会長職を退き、後任には長男のハワード氏が就きました。経営の実権は、来年1月にCEOへ就任する予定のグレッグ・アベル氏に移ります。今回の株高は、カリスマ投資家なきあとの新体制に対する市場の期待と警戒が入り交じるなかで生まれたものであり、アベル氏がどのように巨額の現金を活かすかが引き続き焦点となります。

日本への影響

バークシャーの動向は、日本の投資家にとっても見逃せません。同社は商社大手である三菱商事や三井物産など日本の五大商社の株式を大量に保有しており、バフェット流の「日本株買い」は近年の日経平均の上昇を支えてきた一因です。新体制がこの日本株投資の方針を維持するのかどうかは、関連銘柄の株価を大きく左右します。また、割高なAI株から堅実な銘柄へ資金が移る潮流は、東京市場にも波及する可能性があります。半導体関連株に偏って物色されてきた日本市場でも、配当が安定した内需株やバリュー株が見直される展開が考えられます。投資初心者にとっては、株価が高いときほど「割安で堅実な会社」に光を当てるバフェット流の考え方が、長期的な資産形成の参考になるのではないでしょうか。

まとめ:派手なテーマ株が揺れるときこそ、堅実な企業の価値が際立ちます。バークシャーの逆行高は、投資の原点を思い出させてくれます。


出典:
https://www.cnbc.com/2026/10/17/berkshire-rally-to-highest-since-buffett-announcement.html
https://www.cnbc.com/2026/10/14/berkshire-hathaway-stock-winning-streak.html

Photo: TabTrader.com / Unsplash

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