メルク、67億ドルでターンズ製薬を買収──がん治療パイプライン強化

ビジネス

米製薬大手メルク(Merck)は3月25日、臨床段階のバイオ医薬品企業ターンズ・ファーマシューティカルズ(Terns Pharmaceuticals)を約67億ドル(約1兆円)で買収すると発表した。1株あたり53ドルの全額現金取引で、過去60日間の出来高加重平均株価に対して約31%のプレミアムとなる。

主力候補薬TERN-701とは

ターンズの主力候補薬TERN-701は、慢性骨髄性白血病(CML)を対象とした新規の経口アロステリックBCR::ABL1チロシンキナーゼ阻害剤だ。既存のCML治療薬よりも高い有効性と安全性が期待されており、ノバルティス(Novartis)の大型薬「シェンブリクス(Scemblix)」に対抗するポテンシャルを持つとアナリストは評価している。

キイトルーダ特許切れへの備え

メルクにとって今回は過去1年間で3件目の大型買収となる。背景には、主力がん治療薬「キイトルーダ(Keytruda)」の特許が2028年に失効するという切実な事情がある。年間売上高250億ドル超のキイトルーダの穴を埋めるため、メルクは血液がん領域のパイプライン拡充を急いでいる。

買収完了は第2四半期の見通し

買収完了は2026年第2四半期を見込んでおり、規制当局の承認が条件となる。メルク株は発表後やや軟調に推移した一方、ターンズ株は買収価格に近い水準まで急騰した。

まとめ:キイトルーダ後の成長戦略を占う重要なディールであり、メルクのM&A攻勢は今後も続く見通しだ。


出典:
CNBC – Merck to buy Terns Pharmaceuticals for $6.7 billion
Bloomberg – Merck to Buy Terns for $6.7 Billion
BusinessWire – Merck to Acquire Terns Pharmaceuticals

Photo: National Cancer Institute / Unsplash

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