米消費者心理が過去2番目の低水準──9月47.8、インフレ期待は4.6%に急上昇

経済・金融

米国の消費者心理が急速に冷え込んでいます。ミシガン大学が発表した9月の消費者信頼感指数(速報値)は47.8となり、統計開始以来2番目に低い水準に沈みました。1年後のインフレ期待も4.6%へと跳ね上がり、家計の先行き不安が一段と強まっています。

指数は47.8、市場予想を大きく下回る

ミシガン大学消費者信頼感指数(消費者の景況感を数値化した代表的な指標)の9月速報値は47.8となり、前月から7.5%低下しました。市場予想の51.0を大きく下回り、2カ月連続の悪化です。この47.8という数値は、調査の歴史のなかで2番目に低い記録にあたります。

インフレ期待は4.6%に急上昇

とりわけ市場が警戒しているのが、インフレ期待の上昇です。今後1年間の物価上昇率について、消費者の見通しは前月の4.0%から4.6%へと急上昇しました。さらに5年先の長期的なインフレ期待も3.3%から3.4%へと切り上がっています。物価がこの先も高止まりするとの予想が、じわじわと家計に浸透していることを示しています。

背景には、ガソリン価格の再上昇と貿易摩擦の激化があります。全体の景況感は、イラン情勢が緊迫する前の2月と比べて16%も低く、1年前と比べても13%低い水準です。米連邦準備制度理事会が3年ぶりの利上げに踏み切ったばかりのなか、消費者の財布のひもは固くなる一方です。個人消費が米経済の約7割を占めるだけに、この冷え込みが景気全体を下押しするのではないかとの懸念が広がっています。

日本への影響

米国の消費者心理の悪化は、日本にとって決して対岸の火事ではありません。米国は日本にとって最大級の輸出先であり、トヨタ自動車やソニーグループをはじめとする輸出企業の業績は、米国の個人消費の強さに大きく左右されます。米国の消費が冷え込めば、自動車や電子機器の販売が鈍り、日本企業の売上や株価に下押し圧力がかかります。日経平均株価が最高値圏で推移するなか、米国発の景気減速シグナルは、日本の投資家にとって利益確定売りのきっかけになりかねません。また、米国のインフレ期待の高止まりは、米金利の高止まりを通じて円安・ドル高圧力を生みやすく、輸入物価の上昇を通じて日本の家計にもガソリンや食料品の値上がりという形で跳ね返ってきます。日本の読者としては、米国の物価指標や消費関連統計を、自分の家計や保有資産に直結する情報として注視することが求められます。

まとめ:米国の消費者心理の冷え込みは、世界経済の先行きに影を落とす重要なサインです。海外の指標を自分ごととして読み解き、家計と資産の守りを固めていきたいですね。


出典:
Investing.com – US consumer sentiment deteriorates in September
CNBC – Consumer outlook plunges in September
Trading Economics – US Michigan Consumer Sentiment

Photo: Markus Winkler / Unsplash

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