FRB、3年ぶり利上げ──ウォーシュ議長「インフレはなお根強い」

経済・金融

米連邦準備制度理事会(FRB=米国の中央銀行にあたる組織)が、3年ぶりとなる利上げに踏み切りました。政策金利を0.25%引き上げ、根強いインフレへの警戒を鮮明にしています。ケビン・ウォーシュ議長は「今夏の物価データは、基調的な傾向が明確に改善したとは示していない」と語りました。

3年ぶりの引き締め、全会一致で決定

FRBは9月16日に開いた米連邦公開市場委員会(FOMC=金融政策を決める会合)で、政策金利の誘導目標を0.25%引き上げ、3.75〜4.00%とすることを全会一致で決定しました。利上げは2023年以来で、実に3年ぶりの引き締めとなります。

背景にあるのは、なかなか2%目標まで下がらないインフレです。原油高や関税の影響もあり、物価上昇圧力が根強く残っているとの見方が政策決定者の間で広がっています。今回の会合で示された金利見通し(ドットプロット)では、政策担当者は年内にもう1回の0.25%利上げを見込む一方、2027年には利下げを想定していないことが明らかになりました。

後退する利下げ期待

市場では利下げ期待が急速に後退しています。就任間もないウォーシュ議長が「インフレの粘着性」を強調したことで、金融緩和は当面遠のいたとの受け止めが広がりました。今後は追加利上げのタイミングと、景気への副作用がどこまで及ぶかが焦点になるのではないでしょうか。

日本への影響

FRBの3年ぶりの利上げは、日本の家計や投資家にも直接的な影響を及ぼします。日米金利差が一段と開けば、円を売ってドルを買う動きが強まり、円安が進みやすくなります。円安は輸入物価を押し上げ、電気・ガス料金やガソリン、食料品など、私たちの生活コストを一段と重くする方向に働きます。トヨタ自動車やソニーグループといった輸出企業には追い風となる一方、原材料を輸入に頼る企業や、海外旅行を計画する個人にとっては負担が増します。日本銀行は追加利上げのタイミングを慎重に見極めており、日米の金融政策の方向性の違いが為替相場を左右する構図が続きます。住宅ローンを変動金利で組んでいる人は国内金利の動向を、外貨建て資産を持つ人は為替変動のリスクを、それぞれ改めて確認しておくことが求められます。

まとめ:世界経済の金利の潮目が変わりつつあります。円相場と物価の動きから、しばらく目が離せませんね。


出典:
NPR – The Fed raises interest rates for the first time in over three years
Fortune – The Fed just delivered a unanimous rate hike
Yahoo Finance – Fed hikes rates by 25 basis points

Photo: Rai Singh Uriarte / Unsplash

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