バルト三国の一つエストニアの議会は、次期大統領に法務長官(オンブズマン)のウッレ・マディセ氏を選出しました。同国では2人目の女性大統領となり、10月に就任します。
単独候補で71票を獲得
エストニア議会(リーギコグ)は9月2日、次期大統領にウッレ・マディセ氏を選出しました。単独候補だったマディセ氏は71票を獲得し、当選に必要な68票を上回りました。就任は10月12日を予定しています。
党派を超えた広い支持基盤
マディセ氏は2015年から法務長官を務め、憲法や人権に関する監視役として国民の信頼を集めてきた人物です。選挙前の段階で、複数の政党にまたがる75人の議員から支持を取り付けており、党派を超えた広い支持基盤が当選を後押ししました。
エストニアで女性が大統領に選ばれるのは、2016年から2021年まで在任したケルスティ・カリユライド氏以来で2人目となります。同国の大統領は儀礼的な役割が中心とはいえ、国民統合の象徴として、また対外的な発信役として重要な位置を占めます。ロシアと国境を接するバルト地域の安全保障が緊張を増すなか、新大統領の外交姿勢に関心が寄せられます。
日本への影響
エストニアは人口約130万人の小国ながら、「電子政府」の先進国として世界的に知られ、日本にとっても行政のデジタル化を学ぶ重要なモデルです。日本政府はマイナンバー制度やデジタル庁の取り組みを進めるうえで、エストニアの電子行政を参考にしてきた経緯があり、新大統領のもとで両国の協力関係がどう発展するかが注目されます。また、同国は北大西洋条約機構(NATO)と欧州連合(EU)の加盟国として、ロシアに対する欧州の結束の最前線に立っています。日本にとっても、バルト地域の安定は欧州全体の安全保障、ひいてはインド太平洋の情勢とも連動する問題であり、遠い国の政治の動きが日本の外交環境と無縁ではないことを示しています。
まとめ:小さな国の一票が、デジタル社会と安全保障の未来を静かに指し示していますね。
出典:
Estonian World – Ulle Madise elected next president
ERR News – Estonia elects new president
Photo: Margo Evardson / Unsplash


