ウクライナ、ロシア製油所を連続攻撃──燃料危機が深刻化

国際ニュース

ウクライナ軍が8月下旬、ロシア国内の大型製油所への無人機(ドローン)攻撃を続けています。中部ヤロスラブリの主要製油所が今年8回目の攻撃で炎上しました。相次ぐ攻撃でロシアの石油精製能力は大きく落ち込み、国内では燃料不足が深刻化しています。

年8回目の製油所攻撃

攻撃を受けたのは、ヤロスラブリにあるスラブネフチ系の製油所(通称YANOS)です。8月28日未明にドローン攻撃を受けて火災が発生し、今年に入って8回目の被弾となりました。この製油所は年間最大1500万トンの原油を処理する能力を持つ、ロシア有数の施設です。

ウクライナは今年に入り、ロシアの製油所を70回以上も攻撃してきたとされます。これにより数十の施設が稼働停止に追い込まれ、ロシアの石油精製量は2002年以来の低水準に落ち込みました。攻撃はモスクワ方面にも影響し、周辺では道路の封鎖や公共交通の迂回、一部幼稚園の休園といった措置がとられました。

戦費の柱を揺さぶる戦略

ロシアはエネルギー輸出を戦費の柱としてきただけに、製油所への打撃は戦争継続能力そのものを揺さぶります。国内ではガソリンや軽油の不足が広がり、価格の上昇や販売制限が伝えられています。ウクライナが「エネルギー施設を狙う」戦略に軸足を移していることが鮮明になっています。

日本への影響

ロシアの石油精製能力の低下は、世界のエネルギー市場を通じて日本にも波及し得ます。ロシア産の石油製品が国際市場から細れば、需給の引き締まりから原油や燃料の価格が上振れしやすくなります。日本はエネルギーの多くを輸入に頼っており、ガソリン価格や電気・ガス料金の上昇は、家計と企業のコストを直接押し上げます。

とりわけ円安が続く局面では、ドル建てで取引される原油の値上がりが二重の負担となって輸入物価を押し上げます。日本銀行が物価と金融政策のかじ取りを迫られるなか、中東情勢に加えてウクライナ発の供給不安も新たな波乱要因となります。日本の読者としては、ガソリンの給油タイミングや光熱費の節約を意識しつつ、エネルギー関連株や資源価格の動向にも目を配ることが求められます。

まとめ:戦場の攻防が、巡り巡って日本の家計の負担につながりかねません。遠い国の戦争と片づけず、エネルギー価格の行方を注視したいですね。


出典:
Kyiv Post – Ukrainian Drones Set Major Russian Refinery Ablaze for Eighth Time This Year
Kyiv Independent – Ukrainian drones target Russia’s largest oil refineries in Yaroslavl

Photo: Anthony Maw / Unsplash

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