IBM決算、売上172億ドルで予想届かず──メインフレーム42%減が重荷

テクノロジー

米IBMが7月22日に発表した2026年4〜6月期決算は、売上高が172億ドル(約2兆6800億円)と市場予想を下回りました。高収益のソフトウェア事業は伸びたものの、基幹のインフラ事業やメインフレーム(大型汎用コンピューター)の不振が全体の足を引っ張りました。

ソフトは堅調も全体は予想未達

売上高は前年同期比1%増の171億6000万ドルで、予想の175億8000万ドルに届きませんでした。調整後の1株利益も2.93ドルと、予想の2.97ドルをわずかに下回りました。事業別では明暗が分かれ、ソフトウェア部門が5%増の77億6000万ドルと堅調で、なかでも「レッドハット」のハイブリッドクラウドが11%増、データ関連が19%増と成長を支えました。

メインフレームが42%減

一方、インフラ部門は7%減の38億4000万ドルと落ち込み、とりわけ主力の「Z」メインフレームの売上は42%も減少しました。コンサルティング部門も53億3000万ドルで横ばいにとどまり、成長の勢いを欠きました。製品サイクルの端境期にあることが響いた形です。

量子とオープンソースに布石

IBMは将来への布石も示しました。オープンソースソフトの脆弱性対策に2万人超の技術者を投じる50億ドル規模の「ライトウェル」構想や、2029年までに大規模な誤り耐性量子コンピューターの実現を目指す100億ドル超の量子投資計画を打ち出しました。通期は為替の影響を除いて4〜5%の増収を見込んでいます。

日本への影響

IBMは日本の金融機関や官公庁のシステムを長年支えてきた企業であり、その動向は日本のIT業界に直結します。メインフレーム事業の落ち込みは、銀行の勘定系システムなど日本の基幹インフラが、クラウドやAIを軸とした新しい仕組みへ移行しつつある大きな流れを映し出しています。国内のシステム開発を担う富士通やNTTデータにとっても、この構造変化は無縁ではありません。

同時に、IBMが力を入れる量子コンピューターやハイブリッドクラウドは、日本企業にとって協業と競争の両面を持ちます。すでに東京大学などがIBMの量子計算機を導入しており、研究開発の裾野は広がっています。日本の読者としては、老舗テック企業の「選択と集中」が、私たちの使う金融サービスや行政システムの土台をどう変えていくのかに目を向ける必要があります。

まとめ:IBMの決算は、テクノロジー業界の主役が着実に入れ替わりつつあることを物語っています。日本のIT基盤の行方も、この変化とともに見つめていきたいところです。


出典:
CNBC – IBM Q2 earnings report 2026
InfotechLead – IBM Q2 2026 Preliminary Results

Photo: Kevin Ache / Unsplash

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