世界中で使われる無料の圧縮・解凍ソフト「7-Zip(セブンジップ)」に、深刻な脆弱性(ぜいじゃくせい、セキュリティ上の欠陥)が見つかりました。悪意を持って細工された圧縮ファイルを開くだけで、攻撃者に任意のプログラムを実行される恐れがあり、専門家が早急な更新を呼びかけています。
CVSSスコアは7.0の重大な欠陥
問題の脆弱性は「CVE-2026-14266」と識別され、危険度を示すCVSSスコアは10点満点中7.0とされています。原因は、7-Zipが「XZ」という形式の圧縮データを展開する際のメモリ処理に潜む「ヒープバッファオーバーフロー」(確保した記憶領域を超えて書き込んでしまう欠陥)です。トレンドマイクロのゼロデイ・イニシアティブ(ZDI)が7月15日に詳細を公表しました。
最新版26.02で修正済み
影響を受けるのはバージョン21.07から26.01までで、2026年6月25日に公開された最新版「26.02」で修正されています。攻撃が成立するには、利用者が細工されたファイルを開いたり、不正なページを閲覧したりといった何らかの操作が必要で、遠隔から一方的に乗っ取られるわけではありません。
悪用報告は未確認だが警戒を
7月20日時点で、この欠陥が実際の攻撃に悪用された報告や、攻撃を再現する実証コードの公開は確認されていません。とはいえ7-Zipは世界で数百万人が利用しており、放置すれば標的になり得ます。専門家は、速やかに最新版へ更新するとともに、身元の不確かなファイルを不用意に開かないよう注意を促しています。
日本への影響
7-Zipは日本の企業や個人にも広く普及しており、この脆弱性は決して対岸の火事ではありません。とりわけ業務で日常的に圧縮ファイルをやり取りする職場では、取引先や不特定多数から届くファイルが攻撃の入り口になり得ます。メールに添付された圧縮ファイルを何気なく開く習慣が、思わぬ被害を招く可能性があります。
具体的な対策として、企業のシステム管理者は社内で使われている7-Zipのバージョンを確認し、26.02への更新を早急に進めることが重要です。個人の読者も、公式サイトから最新版をダウンロードして更新し、心当たりのない送信元からの圧縮ファイルは開かないという基本を徹底する必要があります。無料ソフトだからこそ利用者が多く、更新の徹底が被害の連鎖を防ぐ鍵となります。
まとめ:身近な便利ソフトほど、更新の油断が命取りになります。この機会に7-Zipを最新版に保ち、安全なファイルの扱いを心がけていきたいところです。
出典:
The Hacker News – New 7-Zip Vulnerability Could Let Crafted XZ Archives Run Code
Rescana – CVE-2026-14266 Critical 7-Zip XZ Archive Decoder Vulnerability
Photo: Timothy Cuenat / Unsplash


