米グーグルの親会社アルファベットが7月22日に発表した2026年4〜6月期決算は、売上・利益ともに市場予想を大きく上回りました。しかし、AI(人工知能)投資の急拡大を受けて設備投資の見通しを引き上げたことが嫌気され、株価は時間外取引で下落しました。
予想を大きく上回った売上と利益
売上高は前年同期比24%増の1197億9600万ドル(約18兆7000億円)、1株利益は9.11ドルと、予想の2.88ドルを大幅に上回りました。けん引役はクラウド事業で、「グーグル・クラウド」の売上高は前年比82%増の248億ドルに達し、企業向けAI需要の強さを見せつけました。
Geminiの利用も急拡大
対話型AI「Gemini(ジェミニ)」の利用も急拡大しており、アプリの月間利用者は9億5000万人、フォーチュン100社のほぼ9割が業務に採用していると説明しました。数字の上では、巨額のAI投資が着実に成果を上げていることを示す内容でした。
設備投資の引き上げが嫌気
ところが株価は決算説明会の最中に下落に転じました。原因は、通期の設備投資見通しを1950億〜2050億ドルへと引き上げたことです。4〜6月期だけで設備投資は前年比100%増の449億ドルに膨らんでおり、「投資がいつ利益として回収されるのか」という投資家の不安が改めて浮き彫りになりました。
日本への影響
アルファベットの巨額なAI投資は、日本の半導体・電子部品メーカーにとって大きな商機です。データセンター建設が世界で加速すれば、サーバー向けの電子部品や電源、冷却装置を手がける日本企業に発注が回りやすくなります。村田製作所やTDK、信越化学工業といった企業の業績にとって、こうした設備投資の拡大は追い風となります。
一方で、米ハイテク株の変動は日本市場にも即座に波及します。アルファベットの株価下落が引き金となってナスダックが調整すれば、日経平均に採用されるソフトバンクグループやアドバンテストなどのAI関連銘柄にも売りが波及しやすくなります。日本の個人投資家としては、決算の「中身の良さ」と「株価の反応」が必ずしも一致しない点を理解し、短期的な値動きに振り回されない姿勢が求められます。
まとめ:好決算でも株が下がる──市場が見ているのは「投資の先にある回収」です。AIブームの持続性を、日本の読者も冷静に見極めていきたいところです。
出典:
9to5Google – Alphabet reports Q2 2026 revenue of $119.8 billion
CNBC – Alphabet earnings updates: Stock sinks as company hikes 2026 capex


