パラマウント、ワーナー買収完了──新会社「スカイダンス」誕生

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米映画大手パラマウントが、同業のワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)の買収を10月6日に完了し、年間売上高およそ700億ドル(約10兆円)規模の巨大メディア企業「スカイダンス」が誕生しました。新会社の株式はニューヨーク証券取引所で「SKYD」の銘柄コードで取引を始めています。ハリウッドの勢力図を塗り替える大型再編が、ついに動き出しました。

HBOからCNNまで一つに

新会社はパラマウント映画とワーナー・ブラザース映画という二大スタジオに加え、ニュース専門局CNN、報道のCBSニュース、動画配信のHBO(エイチ・ビー・オー)などを傘下に収めます。経営はデビッド・エリソン氏が会長兼最高経営責任者(CEO)に就き、玩具大手マテルの元トップであるイノン・クライズ氏が共同CEOとして日常業務と統合を担います。将来的には配信サービス「Paramount+」と「HBO Max」の統合も視野に入れています。

巨額資金と中東マネー

WBDの株主には1株あたり約31ドルの現金が支払われ、買収は470億ドルの新規出資で支えられました。出資にはエリソン家やレッドバード・キャピタルに加え、サウジアラビア、カタール、アブダビの政府系ファンドが名を連ねます。新会社は3年以内に60億ドル超のコスト削減を目指しており、映画業界からは雇用削減や作品数の減少を懸念する声も出ています。

ネットフリックスとの争奪戦を制す

この買収は、2月に動画配信最大手ネットフリックスとの争奪戦を制して実現したものです。反トラスト法(独占禁止法)を理由に提訴していた米12州とは、CNNの報道の独立性を守る委員会の設置などを盛り込んだ和解が、カリフォルニア州の連邦判事に承認されました。トランプ政権も6月に条件を付けずに買収を認めています。

日本への影響

巨大メディアの誕生は、日本の映像・配信業界にも波紋を広げます。ソニーグループ傘下のソニー・ピクチャーズにとっては、ハリウッドでの競争相手が一段と巨大化することを意味し、映画の製作や配給、人気作品の権利獲得をめぐる競争が激しくなると見込まれます。配信市場では、統合後のHBO MaxやParamount+が日本でもネットフリックスやディズニープラスと顧客を奪い合う展開が予想され、日本の視聴者にとっては選べる作品が増える一方で、サービスの乱立による負担増にもつながりかねません。日本のアニメやコンテンツは海外配信大手にとって重要な「商品」であり、巨大化したスカイダンスが日本作品の買い付けや共同製作に動けば、日本の制作会社に新たな収益機会が生まれる可能性があります。米国株に投資する個人にとっても、新規上場銘柄「SKYD」の値動きはメディア業界の先行きを占ううえで注目に値します。

まとめ:私たちが毎晩開く配信アプリの裏側で、世界規模の再編が進んでいます。どの作品がどこで見られるのか、その行方を楽しみに見守りたいですね。


出典:
Kuwait Times/AP – Paramount completes Warner Bros takeover, creating Skydance
Ground News – Paramount completes $110B Warner Bros. merger to form Skydance

Photo: Hannah Wernecke / Unsplash

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