金価格が4100ドル台へ反発──弱い米雇用統計が追い風に

国際金相場が反発している。7月2日に1トロイオンス4100ドルを回復し、約8カ月ぶりの安値圏から切り返した。3日には4170ドル台まで上昇し、6月23日以来の高値を付けた。市場予想を下回った米雇用統計を受け、安全資産としての金に買いが戻った形だ。

4週続落から週間2%高へ反発

金価格は3日、1オンス4170ドル前後まで上昇し、週間では約2%高となる見通しとなった。4週連続で下落してきた流れが一服し、反発に転じた形だ。直近の8カ月ぶり安値からの切り返しであり、金を取り巻く地合いの変化を印象づけた。

弱い米雇用統計が転機に

反発の引き金となったのが、6月の米雇用統計だ。非農業部門の就業者数は5万7000人増と、市場予想の11万人増を大きく下回り、4カ月ぶりの低い伸びにとどまった。労働市場の減速を受けて、投資家は米国の追加利上げ観測を後退させた。金利を生まない金にとって、金利先高観の後退は価格を押し上げる要因となる。

さらに、中東情勢をめぐる緊張の緩和で原油価格が下落したことも、インフレ懸念をやわらげ、相場を側面から支えた。金は地政学リスクや通貨価値の下落に対する「保険」として買われやすく、株式市場でAI(人工知能)関連株に過熱感が指摘されるなか、資産の一部を金に振り向ける動きも観測される。ただし短期的には米国の物価指標や金融政策をめぐる思惑で、値動きが荒くなる可能性も残る。

日本への影響

金相場の反発は、日本の個人投資家や家計にも身近な意味を持ちます。日本国内の金価格は国際相場に加えて円相場の影響を強く受けるため、足元のように円安が進む局面では、円建ての金価格は国際価格以上に高止まりしやすくなります。純金積立や金ETFを保有している人にとっては、含み益が拡大する一方、これから買う人にとっては割高感が強まる状況です。

また、金の反発が示すのは、米国の利下げ観測の再燃という大きな流れです。これは為替市場で円高圧力として働く可能性があり、輸出企業の採算や日経平均株価の重荷となる一方、輸入コストの高止まりに苦しむ家計には和らぎとなる面もあります。資産防衛の観点から金への関心が高まるのは自然な流れですが、価格が高い水準にあるだけに、一度に多額を投じるのではなく、時間を分けて買い付ける工夫が求められます。

まとめ:金の反発は世界の金融政策の転換点を映す鏡であり、自分の資産配分を見直すよい機会となるのではないでしょうか。


出典:
Trading Economics – Gold
CNBC – Economy
Yahoo Finance – Markets

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