インドネシア山火事、CO2排出が世界最大に──新首都にも延焼の危機

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インドネシアで猛威を振るう山火事による二酸化炭素(CO2)排出量が急増し、9月1日から7日までの1週間でロシアを上回り世界最大となりました。建設中の新首都ヌサンタラ周辺にも火の手が迫り、当局が空からの消火活動に追われています。

過去11年で最悪の火災シーズン

インドネシア当局によると、今回の山火事は過去11年で最も激しい規模となっています。背景には「スーパー・エルニーニョ」と呼ばれる異常気象があり、8月初旬には国土の約90%でほとんど雨が降らず、極度の乾燥が火災の拡大を招きました。

CO2排出は世界全体の3分の1超

9月1日から7日の火災によるCO2排出量は1,970万トンに達し、世界全体の3分の1以上を占めました。排出の強度は1平方キロメートルあたり1,500キログラムを超え、ロシアの10倍以上に及んだといいます。火はスマトラ島やボルネオ島の広範囲を焼き、その面積は30万ヘクタール近くに達しました。

とりわけ深刻なのが、東カリマンタンに建設中の新首都ヌサンタラへの影響です。9月上旬時点で新首都周辺の約400ヘクタールが焼失し、中心部から約50キロのブキット・スハルト森林公園でも被害が広がりました。当局はヘリコプターによる「水爆弾(ウォーターボンビング)」で延焼を食い止めようとしています。煙による煙害(ヘイズ)は国境を越え、マレーシア、シンガポール、フィリピンにまで広がっています。

日本への影響

インドネシアの山火事は、遠い東南アジアの出来事に見えて、日本の暮らしや経済とも意外な形でつながっています。まず気候変動の観点から、これほど大量のCO2が短期間に排出されれば、地球全体の温暖化対策にとって大きな逆風となり、異常気象の頻発を通じて日本の農業や防災にも間接的な影響が及びます。経済面では、インドネシアはパーム油や石炭、天然ガスなどの主要な供給国であり、日本はこれらを多く輸入しています。山火事や煙害が生産や物流を滞らせれば、食品や日用品、燃料の価格に波及する可能性があります。さらに、インドネシアには数多くの日本企業が進出しており、煙害による空港の閉鎖や操業停止は、現地の生産活動やサプライチェーンに支障をきたす恐れがあります。渡航や出張を予定している方は、現地の大気汚染情報や航空便の運航状況を事前に確認することが求められます。環境と経済は切り離せないという現実を、私たちはあらためて意識する必要があります。

まとめ:一国の山火事が、地球の空気と私たちの食卓につながっています。まずは身近な輸入品の産地に、目を向けてみてはいかがでしょうか。


出典:
The Jakarta Post – Indonesian wildfire emissions surge to world’s highest
DAWN – Indonesian wildfire emissions surge to world’s highest
DAWN – Indonesia conducts water bombing near future capital to curb wildfires
ABC News – Indonesia battling wildfires as smoke haze spreads

Photo: Joanne Francis / Unsplash

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