キオクシアとサンディスク、日本に4.6兆円投資──メモリ増産へ

半導体メモリ大手のキオクシアと米サンディスクが、日本国内の生産設備に総額310億ドル(約4.6兆円)超を投じると発表しました。AI(人工知能)需要でデータ保存装置の需要が急増するなか、両社は日本を主力拠点として増産体制を強化します。政府支援を前提とした大型投資です。

四日市と北上の工場を増強

発表は8月27日で、投資期間は2032年までとされています。対象は三重県の四日市工場と岩手県の北上工場で、関連インフラや技術開発も含まれます。両社が扱うのはNAND型フラッシュメモリ(電源を切ってもデータが消えない記憶装置で、スマートフォンやSSDに使われる部品)です。

キオクシアとサンディスクは長年の提携関係にあり、過去25年間で日本に500億ドル(約9兆円)超を投資してきました。今回の310億ドルは、この四半世紀の投資額の約6割に相当する規模で、いかに大きな賭けかがわかります。生成AIの普及でデータセンター向けの大容量メモリ需要が伸びており、安定供給の確保が急務となっています。

経済安全保障と歩調合わせ

投資は政府の支援を前提としており、経済安全保障の観点から国内での半導体生産を後押しする日本の政策とも歩調が合います。米中の技術対立が続くなか、日本を「メモリの供給拠点」として位置づける動きは、世界の半導体地図にも影響を与えそうです。

日本への影響

今回の投資は、日本の半導体産業にとって久々の明るい話題です。四日市市や北上市といった地域では、工場の拡張に伴う雇用の創出や、地元の建設・部材メーカーへの受注増が見込まれます。キオクシアは東京証券取引所に上場しており、増産計画が業績拡大につながれば、株主にとっても恩恵が期待できます。

日本政府は経済安全保障の柱として半導体の国産化を進めており、熊本のTSMC工場や北海道のラピダスに続く大型案件として、政策的な追い風も強まります。個人にとっても、メモリの安定供給は、スマートフォンやパソコンの価格安定につながる可能性があります。ただし、巨額投資には市況悪化時の需給悪化リスクも伴うため、関連株に投資する際は、メモリ価格の変動が業績を大きく左右する点に留意することが求められます。

まとめ:AI時代を支えるメモリ増産の主役に、日本が改めて選ばれました。地域経済と産業競争力の双方に、じわりと効いてくる一手ではないでしょうか。


出典:
KIOXIA – Kioxia and Sandisk to Invest Over $31 Billion in Japan
Sandisk – Invest Over $31 Billion in Japan
The Motley Fool – Sandisk and Kioxia Plan Over $31 Billion Japan Investment

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