ノルウェーのハラルド5世国王が8月28日、89歳で亡くなりました。欧州最高齢の君主として35年にわたり在位し、飾らない人柄で国民に親しまれました。王位は直ちに長男が継ぎ、ホーコン8世として新国王が即位しました。
35年在位、欧州最高齢の君主
ハラルド5世は8月17日から首都オスロの大学病院リクスホスピタレットに入院していました。溶血性貧血(赤血球が異常に速く壊され、疲労や息切れを招く病気)を患っていたと伝えられています。同28日に同病院で息を引き取りました。
国王は幼少期、ナチス・ドイツによる祖国占領を逃れて米国へ亡命した経験を持ちます。後に、欧州の名門貴族の女性たちとの縁談を断り、学生時代からの恋人だった平民出身のソニア妃と結婚したことでも知られます。ヨットの選手としてオリンピックに出場した逸話もあり、身近で気取らない君主像が国民の敬愛を集めました。
長男がホーコン8世として即位
崩御を受けて、王位は直ちに長男が継承し、ホーコン8世として新たな国王になりました。ハラルド5世には、57年連れ添ったソニア王妃、2人の子ども、5人の孫が残されました。ノルウェーは国を挙げて長年の君主をしのぶことになります。
日本への影響
ノルウェー王室と日本の皇室は、長年にわたり友好的な交流を重ねてきました。ハラルド5世は過去に来日した経験もあり、両国の親善に一定の役割を果たしてきた人物です。今回の崩御と新国王の即位は、日本の皇室外交にとっても弔意の表明や祝意の伝達といった節目となり、今後の相互訪問や記念行事の機会につながる可能性があります。ノルウェーは立憲君主制を採り、国王が政治的権限をほとんど持たない点で日本の象徴天皇制と共通しており、王室のあり方を考えるうえでも参考になる存在です。
経済面での直接的な影響は限定的とみられますが、ノルウェーは世界最大級の政府系ファンド(政府年金基金)を運用し、日本を含む世界の株式に幅広く投資しています。国王の交代そのものが運用方針を左右するわけではありませんが、同国の政治的安定は日本企業への長期投資の前提でもあります。海運や水産、再生可能エネルギーなどで結び付きの深い両国だけに、日本の読者にとっても遠い国の出来事とは言い切れません。新体制の下でも両国の良好な関係が続くことが期待されます。
まとめ:飾らない人柄で愛された国王の崩御は、一つの時代の区切りを感じさせます。日本とも縁の深いノルウェー王室の歩みに、静かに思いをはせたいですね。
出典:
NPR – Norway’s King Harald V dies at 89 and his son becomes King Haakon VIII
CNN – King Harald V of Norway, Europe’s oldest monarch, dies
Washington Post – Norway’s King Harald dies at 89
Photo: Jahanzeb Ahsan / Unsplash


