米半導体大手マイクロン・テクノロジーが、市場予想を大きく上回る四半期決算を発表した。売上高は238億ドル、粗利益率は75%に達し、AI(人工知能)向け高帯域メモリ「HBM」の2026年分はすでに完売した。供給逼迫を背景にした圧倒的な価格支配力が、メモリ半導体株への注目を一段と高めている。
予想を38%上回る一株利益
マイクロンが発表した2026会計年度第2四半期決算は、売上高238億6,000万ドル、非GAAPベースの一株利益が12.20ドルとなり、市場予想の8.79ドルを38%以上も上回った。AIデータセンター向けの需要が、業績を記録的な水準へと押し上げた。
2026年のHBMはすでに完売
サンジェイ・メロトラCEOは、2026年暦年のHBM(高帯域メモリ、AI処理に不可欠な高速メモリ)生産分が、価格と数量を取り決めた契約のもとですでに完売したと明らかにした。供給の逼迫は2026年以降も続く見通しで、次の四半期の粗利益率は81%へとさらに拡大すると予想されている。
マイクロンは、世界のDRAMとNANDのほぼすべてを生産するわずか3社のうちの1社であり、この寡占的な立場が強力な価格決定力を生んでいる。マイクロンはエヌビディアの次世代プラットフォーム「Vera Rubin」に対応するHBM4の量産出荷もすでに開始した。AIインフラ投資の持続性をめぐって市場には慎重な見方も残るが、メモリ供給のボトルネックは当面続くとの観測が支配的だ。半導体セクター全体の方向性を占ううえで、マイクロンの動向は引き続き重要な指標となる。
日本への影響
メモリ半導体の供給逼迫と価格上昇は、日本の関連企業に直接的な恩恵をもたらす。HBM向けの製造装置を手がける東京エレクトロンやアドバンテスト、材料を供給する信越化学工業やSUMCOといった企業は、AI半導体需要の波に乗って業績拡大が期待できる。これらの銘柄は日経平均株価への寄与度も大きく、相場全体を押し上げる原動力となりうる。
一方、DRAMやNAND価格の上昇は、スマートフォンやパソコンの製造コストを押し上げ、消費者向け製品の値上がりにつながる側面もある。半導体メモリの値上がりは、家電製品やゲーム機の価格にもじわりと波及する可能性がある。新NISAで半導体関連株や関連ETFを保有する個人投資家にとって、マイクロンの決算はセクター全体の追い風を読み解く手がかりとなり、今後の投資判断において見逃せない材料となります。
まとめ:AIメモリの完売は半導体スーパーサイクルの勢いを改めて示しており、関連株を多く抱える日本市場の読者こそ、この潮流の持続性を冷静に見極めておきたいところではないでしょうか。
出典:
Futurum – Micron Q2 FY2026 Earnings
Alpha Spread – Micron Rallies as AI Demand Sells Out 2026 HBM
INDmoney – Micron Earnings Preview
Photo: Brian Kostiuk / Unsplash


