トランプ米大統領は12日、米軍が国際犯罪組織トレン・デ・アラグアの指導者を空爆で殺害したと発表した。標的となったのは「ニーニョ・ゲレロ」の異名を持つエクトル・グレロ・フローレス容疑者(43)で、ベネズエラ当局も米軍との「共同作戦」だったと認めた。
米南方軍による空爆
トランプ大統領は「私の指示により、米南方軍(SOUTHCOM)が迅速かつ致命的な攻撃を実行し、トレン・デ・アラグアの悪名高い指導者ニーニョ・ゲレロを排除した」と述べた。ヘグセス国防長官によると、空爆は今週前半にベネズエラ・ボリバル州にある同組織の拠点を狙って行われた。
トレン・デ・アラグアは元々ベネズエラの刑務所内ギャングだったが、グレロ・フローレス容疑者が10年以上にわたり率いる中で、南北アメリカ全域に拠点を持つ国際犯罪組織へと拡大した。容疑者は昨年末、ニューヨークの連邦地裁で恐喝、テロ組織への物的支援共謀、コカイン密輸共謀などの罪で起訴されていた。
米国とベネズエラの異例の連携
注目すべきは、これまで対立してきた米国とベネズエラ政府が、組織犯罪対策で連携した点だ。ベネズエラ通信省は、ボリバル州での「米軍とベネズエラ治安部隊の共同作戦」だったと確認しており、両国関係の新たな局面を示す可能性がある。一方で、主権国家内での米軍による武力行使には、今後も賛否が分かれると見られる。
日本への影響
直接的な影響は限定的に見えるかもしれないが、日本企業にとっても無関係ではない。トヨタや日産はメキシコをはじめ中南米に生産拠点を持ち、トレン・デ・アラグアのような組織犯罪は現地の治安や物流コストに直結する。組織の弱体化が中南米全体の治安改善につながれば、進出企業の事業環境は安定に向かう可能性がある。
また、ベネズエラは世界有数の原油埋蔵量を抱える資源国であり、米国との関係改善が進めば原油市場や日本のエネルギー調達にも間接的な影響が及ぶ。中南米でビジネスを展開する日本の商社や製造業は、現地の治安情勢と米・ベネズエラ関係の行方を引き続き注視する必要がある。
まとめ:米軍の越境作戦は、中南米の安全保障地図を塗り替える一手になるかもしれません。
出典:
CNBC – Trump says U.S. military strike killed leader of Venezuela’s Tren de Aragua gang
CNN – Top Tren de Aragua leader killed in US military strike
Al Jazeera – Trump says US strike killed Tren de Aragua gang boss with Venezuela help
Photo: Jorge Salvador / Unsplash


