ビットコインが7万2000ドル突破──6週ぶり高値、30億ドルのショート整理

市場

暗号資産(仮想通貨)の代表格ビットコインが20日、7万2000ドル(約1060万円)を突破し、6月以来の高値を付けました。米財務省による長期国債の買い戻し拡大で金利上昇圧力が和らいだことに加え、30億ドルを超える「売り持ち」の強制決済が価格上昇に拍車をかけました。

6週間のもみ合いを一気に上抜け

ビットコインは20日午後、前日比11.89%高の7万2132ドル(約1060万円)で取引されました。1週間前と比べても約13.8%の上昇で、6週間続いたもみ合いを一気に上抜けた形です。もう一つの主要な暗号資産であるイーサ(イーサリアム)も2300ドルを超えて上昇し、市場全体が活気づきました。

国債買い戻し拡大が追い風に

上昇の背景には、米財務省が長期国債の買い戻し(バイバック)を1回あたり最大20億ドルから40億ドル(約6000億円)へ倍増させると発表したことがあります。これにより長期金利の上昇圧力が和らぎ、金利を生まないビットコインなどのリスク資産に資金が向かいやすくなりました。トランプ大統領が規制当局や暗号資産業界の幹部を集めた会合で前向きな発言をしたことも、追い風となりました。

急騰をさらに加速させたのが、価格下落を見込んだ「ショート(空売り)」の強制決済です。値上がりで損失が膨らんだ売り方が買い戻しを迫られ、24時間で30億ドル(約4400億円)を超える清算が発生しました。一部集計では、19日の暗号資産市場のショート清算額は過去2番目の規模に達したとされます。急激な上昇のあとには反動安のリスクもあり、値動きの荒さには注意が必要です。

日本への影響

ビットコインの急騰は、日本の個人投資家にとっても身近なテーマです。国内でもビットコインETF(上場投資信託)の解禁を求める声が高まるなか、価格の急変動は投資判断に直接影響します。今回の上昇が米国の金融政策や国債市場の動きと連動している点は重要で、暗号資産がもはや独立した資産ではなく、金利や為替と密接に結びついていることを示しています。円建てで見ると、円安が進めばビットコインの円換算価格はさらに押し上げられるため、為替の影響も無視できません。

日本の暗号資産取引所を利用する読者にとって、30億ドル規模の強制決済が示すのは、レバレッジ(借入を使った取引)の危うさです。大きな値上がりの裏で多くの投資家が損失を被った事実は、身の丈を超えた取引のリスクを物語っています。暗号資産は値動きが大きく、余裕資金の範囲で慎重に向き合う姿勢が求められます。国税庁の課税ルールなど、利益が出た場合の税務面も事前に確認しておきたいところです。

まとめ:ビットコインの熱狂は、金利や為替という大きな流れの一部です。派手な数字に踊らされず、リスクを見極めて向き合っていきましょう。


出典:
CoinDesk – Bitcoin breaks out of six-week range, tops $71,000
Yahoo Finance – Short squeeze sends Bitcoin to $72,000

Photo: Shutter Speed / Unsplash

タイトルとURLをコピーしました