マイクロン、四半期売上高542億ドルの最高益──AIメモリ需要が牽引

テクノロジー

米半導体大手マイクロン・テクノロジーは9月30日、2026会計年度第4四半期(6〜8月)の売上高が542億3000万ドル(約8兆円)と四半期として過去最高を記録したと発表しました。生成AI(人工知能)向けの高性能メモリ需要が業績を押し上げ、通期でも売上高が前年の約3.6倍に拡大しました。

通期で前年の3.6倍に急拡大

マイクロンはパソコンやスマートフォン、データセンターに使われる半導体メモリ(DRAMやフラッシュメモリ)の世界的な大手です。第4四半期の売上高542億ドルは前年同期を大きく上回る規模で、米国会計基準(GAAP)の純利益も377億ドルに達しました。通期の売上高は1331億9000万ドルと、前年度の373億8000万ドルから急拡大しています。

AIメモリ需要が原動力

業績拡大の最大の原動力は、AIデータセンター向けの「HBM(広帯域メモリ)」をはじめとする高性能メモリの逼迫した需要です。生成AIの学習や推論には膨大なメモリが必要で、供給が追いつかない状態が続いています。サンジェイ・メロトラ最高経営責任者(CEO)は「AIはスーパーインテリジェンスへと進化しており、メモリがその知能を支える」と述べ、需要の持続に強い自信を示しました。

次期見通しも増収

マイクロンは次の2027会計年度第1四半期(9〜11月)の売上高見通しを615億ドル前後と、さらなる増収を見込んでいます。粗利益率も86%近辺と極めて高い水準を予想しており、AIブームに伴うメモリ市況の過熱ぶりがうかがえます。半導体業界では「メモリ不足」が当面続くとの見方が広がっています。

日本への影響

マイクロンの最高益は、日本の半導体関連産業にとって追い風と逆風の両面をもたらします。まず追い風として、メモリ製造には製造装置や材料が欠かせないため、東京エレクトロンやアドバンテスト、信越化学工業といった日本企業に旺盛な設備投資需要が波及することが見込まれます。マイクロンは広島県に主力工場を構えており、国内の雇用や関連企業への発注増という形でも恩恵が及びます。一方で、メモリ価格の高騰は、スマートフォンやパソコンを製造する日本のメーカーにとって部材コストの上昇につながり、製品値上げや採算悪化の要因になりえます。実際にアップルが「iPhone」の値上げに踏み切るなど、メモリ不足の影響はすでに消費者にも及び始めています。日本の投資家としては、半導体を「作る側」と「使う側」で収益環境が大きく異なる点を意識し、製造装置株と電機株を分けて見極める視点が求められます。

まとめ:AIブームが生んだメモリ不足は、日本の技術力が光る好機でもあります。半導体関連の動向に注目していきたいですね。


出典:
GlobeNewswire – Micron Reports Record Fiscal Q4 and Full-Year 2026 Results
BigGo Finance – Micron Posts Record $54.2B Quarter

Photo: Brecht Corbeel / Unsplash

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