米半導体大手マイクロン・テクノロジーが、米国内への投資計画を2035年までに2500億ドル超へ引き上げると発表しました。ニューヨーク州の新工場で最初のコンクリート打設を終え、AI(人工知能)時代のメモリー需要を取り込む姿勢を鮮明にしています。
2500億ドル超への上積み
マイクロンは、米国内の工場と技術への投資を加速し、2035年までの支出計画を2500億ドル超へと拡大しました。AI時代におけるメモリー半導体の需要急増が背景にあります。
ニューヨーク新工場が始動
象徴となるのが、ニューヨーク州クレイに建設中の新工場です。最初のコンクリート打設は当初計画より1四半期以上前倒しで実施されました。最大4棟の工場を建てる計画で、ニューヨーク州で5万人の雇用を生み出すと見込まれ、うちマイクロンの直接雇用は9000人に上ります。
フォードと長期供給契約
顧客との連携も進んでいます。マイクロンは自動車大手フォード・モーターと長期の戦略的顧客契約を結び、次世代車向けのメモリーとストレージの供給を強化します。さらに米国の半導体サプライチェーン強化に30億ドルを投じ、台湾のグローバルウェーハズが手がけるテキサス州シャーマンの300ミリシリコンウエハー工場にも5億ドルを投資します。
日本への影響
マイクロンの大型投資は、日本の半導体産業にとって商機と競争の両面をもたらします。マイクロンは広島県に主力工場を構え、日本国内で先端メモリーの生産を担っています。米国での投資拡大は、東京エレクトロンやアドバンテスト、SCREENホールディングスといった日本の製造装置・検査装置メーカーへの発注増につながる可能性があり、関連銘柄には追い風が見込まれます。
一方で、AIメモリーを巡る競争は激しさを増しています。キオクシアやサムスン電子、SKハイニックスとの開発競争が続くなか、マイクロンの積極投資は日本勢にも一段の設備投資を迫る圧力となります。半導体は日本の輸出と経済安全保障の要であり、投資家はマイクロンの動向を通じて世界のメモリー市況を読み解く必要があります。国内の装置メーカーの受注残や設備投資計画にも、今後注目が集まると見込まれます。
まとめ:AIがメモリー需要を押し上げ、半導体投資の地図が塗り替わっています。日本の産業と投資家にとっても、見逃せない転換点になりそうです。
出典:
GlobeNewswire – Micron Accelerates U.S. Investments
TrendForce – Micron Raises U.S. Investment Target
StockTitan – Micron New York fab milestone
Photo: OMAR SABRA / Unsplash


