イラク北部クルド自治区にある同国最大のガス田「ホルモル」が7月28日未明、無人機(ドローン)の攻撃を受けました。エルビル近郊でも複数の爆発が確認され、地域のインフラを狙った一連の攻撃の一部とみられます。ホルモルはクルド地域の電力の大半を支えており、住民生活への影響が懸念されます。
イラク最大のガス田を直撃
攻撃を受けたホルモル・ガス田は、スレイマニヤ県に位置するイラク最大のガス田で、埋蔵量は8兆2000億立方フィートと推定されます。7月28日の未明に無人機による攻撃を受け、クルド自治区のインフラを標的とした協調的な攻撃の一環とされています。
エルビル近郊でも複数の爆発
同じ時間帯には、自治区の中心都市エルビルの周辺でも7回を超える爆発音が確認され、一部では火災が発生しました。報道によると、エルビルにある米国総領事館やクルド系武装組織に関連する施設も標的になったとされます。犯行主体は正式には明らかになっていませんが、一部の報道はイランの革命防衛隊(IRGC)の関与を指摘しています。
電力の大半を担うインフラ
ホルモル・ガス田はクルド地域の発電の大部分を担っており、攻撃による供給停止は深刻な電力不足に直結します。この地域では近年、石油・ガス施設を狙った無人機攻撃が繰り返されており、エネルギーインフラの脆弱さと地政学リスクの高さが改めて浮き彫りになりました。
日本への影響
中東の地政学リスクの高まりは、原油・天然ガス価格を通じて日本経済に波及します。日本はエネルギーの大半を輸入に頼っており、なかでも中東産の原油・液化天然ガス(LNG)への依存度が高い状況です。中東でのインフラ攻撃が相次げば、供給不安から国際的なエネルギー価格が上振れし、電気・ガス料金やガソリン価格の上昇となって家計を圧迫する恐れがあります。
エネルギー価格の上昇は、企業活動にも重くのしかかります。素材・化学・運輸など燃料コストの比重が大きい業種では、採算悪化が避けられません。円安が続くなかで輸入価格が一段と膨らめば、輸入インフレが再燃し、日銀の金融政策運営にも影響が及びかねません。日本の企業や家庭にとって、中東情勢と原油相場の動向を注視し、省エネや在庫管理などの備えを進めることが求められます。
まとめ:遠い中東の攻撃も、めぐりめぐって電気代や物価に響いてきます。エネルギー情勢から目を離さずにいたいものです。
出典:
Iraqi News – Drone attack targets Khor Mor gas field in northern Iraq
Courthouse News – Drone attack shuts US-run oil field in Iraqi Kurdistan
The Arab Weekly – Militias defy Baghdad’s warnings as drone attacks persist
Photo: Mike Benna / Unsplash


