グーグル「Gemini 3.5 Pro」を投入──200万トークンの巨大文脈窓

テクノロジー

グーグルの人工知能(AI)部門ディープマインドは17日、最新の大規模言語モデル「Gemini 3.5 Pro」を公開しました。一度に扱えるテキスト量を示す文脈窓は200万トークンと従来比で倍増し、多段階の論理思考や自律的なコーディング能力を大幅に強化しています。OpenAIやイーロン・マスク氏のxAIとの競争が一段と激しくなっています。

文脈窓が200万トークンに倍増

Gemini 3.5 Proの最大の特徴は、200万トークンという巨大な「文脈窓(コンテキストウィンドウ)」です。文脈窓とは、AIが一度に読み込んで処理できる情報量のことで、数字が大きいほど長い文書やソースコードをまとめて扱えます。上位モデル「Gemini 3.5 Flash」の100万トークンから倍増し、大規模な資料解析や長文処理での優位性が期待されます。

自律的なコーディング機能を搭載

新モデルには、多段階の論理問題を解く「ディープ・シンク(Deep Think)」推論機能や、複数ファイルにまたがるコーディング作業を人の指示を最小限に自律的に進める機能が搭載されました。ディープ・シンクは月額250ドルの最上位「Ultra」プランで利用できます。グーグルは当初の予定を延期し、既存のGemini 2.5 Proの設計を白紙に戻して一から作り直したうえでの投入となりました。

激化するAI開発競争

AI開発競争は激しさを増しています。OpenAIの「GPT-5.6 Sol」が7月9日に一般公開され、同じ日にマスク氏のxAIも「Grok 4.5」を公開しました。各社が数週間おきに新モデルを投入する消耗戦の様相を呈しており、性能とコストの両面での主導権争いが続いています。

日本への影響

Gemini 3.5 Proの巨大な文脈窓は、日本企業の業務にも大きな可能性をもたらします。契約書や技術文書、社内マニュアルといった長大な日本語資料を一括して読み込ませられるため、法務・製造・金融など文書量の多い業界で活用が進むとみられます。ソフトバンクや楽天グループなど、生成AIを事業に組み込む国内企業にとって、選択肢が広がる展開です。

一方で、海外の高性能AIへの依存が深まることへの懸念もあります。日本政府はさくらインターネットなど国内事業者による計算基盤の整備を支援していますが、モデル性能では米国勢との差が開いているのが現状です。個人にとっては、月額250ドルという最上位プランの価格は決して安くなく、無料枠や下位モデルとの使い分けが現実的な選択となります。急速に進化するAIをどう業務や生活に取り入れるか、日本の利用者一人ひとりが自分に合った距離感を見つけることが求められます。

まとめ:AIの進化はますます加速しています。日本の読者も、話題の新モデルを一度試し、自分の仕事や暮らしにどう役立つか確かめてみてはいかがでしょうか。


出典:
Memeburn – Gemini 3.5 Pro Targets July 17 With 2M Token Context
Startup Fortune – Google Delays Gemini 3.5 Pro Launch to July 17
Tech Times – Gemini 3.5 Pro Targets July 17 After Full Rebuild

Photo: Brecht Corbeel / Unsplash

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