穀物急騰、トウモロコシと小麦が3年ぶり高値–黒海の緊張で供給不安

市場

シカゴ商品取引所で8月28日、トウモロコシと小麦の先物価格がそろって3年ぶりの高値をつけました。ロシアとウクライナの黒海での緊張が供給不安を招き、世界の穀物相場に一段の上昇圧力がかかっています。

小麦もトウモロコシも3年ぶりの高値圏

28日の取引で、小麦先物は一時1ブッシェル790.25セントまで上昇し、終値は前日比3.1%高の784セントとなりました。これは2023年2月以来の高値水準です。トウモロコシ先物も一時541.25セントをつけ、2023年7月以来の高値を更新しました。終値は536.5セントで、週間では5.5%上昇し、8月の月間上昇率は15.6%に達しています。

黒海の供給混乱が小麦を押し上げ

小麦高の背景には、世界有数の輸出地帯である黒海での供給混乱があります。ロシアとウクライナは合わせて世界の小麦輸出の4分の1超を占めており、両国の緊張が高まると輸出停滞への警戒から相場が跳ね上がります。小麦の年初来上昇率は54.5%を超え、今年の商品市場で際立った値動きとなっています。

トウモロコシは、小麦高につられた買いに加え、米国産の作柄悪化による供給懸念が価格を押し上げました。8月の月間上昇率はおよそ4年ぶりの大きさで、生産者にとっては追い風となる一方、飼料や食品の原料コストを押し上げる要因にもなっています。エネルギー価格の高止まりと相まって、食料インフレへの警戒がくすぶり続けています。

日本への影響

穀物価格の高騰は、輸入に大きく頼る日本の食卓を直撃します。日本は小麦の多くを米国やカナダ、オーストラリアからの輸入に依存しており、国際相場の上昇は時間差で製粉会社や食品メーカーの原料コストに転嫁されます。トウモロコシは家畜の飼料や食用油の原料として使われるため、価格上昇は鶏卵や食肉、加工食品の値上げにつながりやすく、日清製粉グループや山崎製パンといった食品各社の採算にも影響が及びます。

さらに、足元で円安が進めば、ドル建てで取引される穀物の輸入コストは二重に膨らみます。国が製粉会社に売り渡す輸入小麦の価格は年2回改定される仕組みで、次回の改定で引き上げが決まれば、パンやめん類の店頭価格にじわりと波及する可能性があります。日本の読者にとっては、家計の食費が今後さらに上向くリスクを念頭に置き、まとめ買いや価格の比較といった無理のない工夫で備えておくことが求められます。黒海情勢の推移は、私たちの食費を左右する重要な手がかりだといえます。

まとめ:遠い黒海の緊張が、回り回って明日のパンやたまごの値段に効いてきます。国際商品市況を「食卓のニュース」として気に留めておきたいですね。


出典:
CNBC – Corn and wheat prices jump to highest in more than three years
Barchart – Corn Rallies to Fresh 3-year Highs
Business Recorder – Corn rockets to 3-year high

Photo: Bohdan Stocek / Unsplash

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