ニジェールでクーデター未遂──軍政「鎮圧」、首都で銃撃戦

国際ニュース

西アフリカのニジェールで、軍の一部部隊による大統領府などの襲撃が発生し、軍事政権は「クーデターの試みを鎮圧した」と発表しました。首都ニアメーでは8月28日から29日にかけて銃撃や爆発音が相次ぎ、多数の兵士が死亡または拘束されたとされています。

軍内部の一派が蜂起

ニジェールは2023年のクーデターで軍が実権を握り、アブドゥラハマン・チアニ将軍が国家元首を務めています。今回、この軍事政権に反旗を翻したのは、「祖国再建のための軍」を名乗る軍内部の一派でした。若手将校を中心とするグループが、チアニ体制への不満から蜂起したとみられています。

襲撃は、ディオリ・ハマニ国際空港や大統領府、国営放送局の周辺に集中しました。武装した兵士らは大統領府への侵入を図りましたが、チアニ将軍に忠実な大統領警護隊によって撃退されたと伝えられています。土曜日の夜までに、軍当局と国営テレビは反乱が抑え込まれたと表明しました。

サヘル安定の要に亀裂

ニジェールは世界有数のウラン産出国であり、サヘル地域の安全保障の要でもあります。2023年のクーデター後、同国はフランスや米国と距離を置き、ロシアへの接近を強めてきました。今回の未遂事件は、軍政の内部にも亀裂が走っていることをうかがわせ、政情不安が地域全体に波及する懸念を残しました。

日本への影響

ニジェールは日本から遠く、直接の経済的つながりは限られますが、その影響は資源とエネルギーの面から間接的に及びます。同国は世界的なウランの供給国であり、政情不安が長引けば、原子力発電の燃料であるウランの国際価格が上昇する可能性があります。原発の再稼働を進める日本にとって、燃料調達の安定性は無視できない論点です。

さらに広く見れば、サヘル地域の不安定化は、欧州への難民流入やテロの拡散を通じて世界の地政学リスクを高めます。こうしたリスクが意識されれば、投資家が安全資産とされる円や金に資金を移し、為替や商品相場が動く場面もあります。日本の読者としては、一見縁遠いアフリカの政変であっても、資源価格や国際情勢を通じて日本の暮らしとつながっている点を意識しておくことが求められます。

まとめ:遠いアフリカの政変も、ウランや世界情勢を通じて私たちと無縁ではありません。国際ニュースを「自分ごと」として見る視点を持ちたいですね。


出典:
Al Jazeera – Niger’s military-led government says it contained mutiny
Al Jazeera – Gunfire, blasts in Niamey

Photo: David Rotimi / Unsplash

タイトルとURLをコピーしました