スペースX、カーソルを600億ドルで買収──時価総額でアマゾン超え

テクノロジー

イーロン・マスク氏率いるスペースXが、AIコーディングツール「Cursor(カーソル)」を運営するAnysphere(エニースフィア)を600億ドルで買収すると発表した。発表を受け株価は約14%急騰し、時価総額は2.9兆ドルを突破。アマゾンを抜き米国4位の規模となった。

xAIの開発ツール強化が狙い

6月16日、スペースXは全株式交換方式でAnysphereを買収すると正式発表した。買収額は600億ドル(約9兆円)で、年内第3四半期の完了を見込む。今回の買収は、傘下のAI企業xAIが、AnthropicやOpenAIに対抗してAI開発ツール分野での地位を固める狙いがある。

カーソルは2022年創業ながら急成長を遂げ、年換算売上高は約26億ドルに達する。AIがコードを自動生成・補完する「AIコードエディタ」として開発現場で支持を広げてきた。スペースXは今年4月、約100億ドルでの提携か、年内に600億ドルで買収するかの選択権を確保しており、今回はその買収オプションを行使した形だ。

時価総額2.9兆ドルでアマゾン超え

発表後、スペースX株は約14%上昇して1株219ドル前後をつけ、時価総額は2.9兆ドルを超えた。これによりアマゾンを上回り、米国で4番目に価値ある上場企業となった。首位のマイクロソフト(約2.95兆ドル)にも肉薄している。先日の大型IPO(新規株式公開)からわずか数日での発表に、市場は驚きをもって受け止めた。

日本への影響

宇宙開発企業が一転してAIソフトウェア企業を巨額買収する展開は、日本の投資家にとっても見過ごせない動きだ。AIコーディング分野の競争激化は、ソフトバンクグループが出資するOpenAIや、国内で生成AI開発を進める富士通・NECといったIT大手の事業モデルにも、価格・人材の両面で影響を及ぼす可能性がある。ソフトウェア開発の自動化が一段と加速すれば、国内のエンジニア需要や受託開発のあり方にも再考を迫る局面となる。

新NISAを通じて米国ハイテク株に投資する個人にとっても、スペースXのような未上場から上場へ移行した銘柄が指数に与える影響は大きい。S&P500やナスダック連動型の投資信託を保有する人は、一社の急騰が指数全体を押し上げる「集中リスク」にも目を配っておきたい。AI関連株が一本調子で上昇する局面ほど、資産配分を冷静に点検しておくことが求められます。

まとめ:AIをめぐる巨額再編は加速しており、日本の投資家も関連銘柄の動向から目が離せない局面が続きそうです。


出典:
TechCrunch – SpaceX to acquire Cursor for $60B
The Motley Fool – SpaceX Overtakes Amazon

Photo: Abdullah Guc / Unsplash

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